体験発表者:大橋史信様(一般社団法人 生きづらさインクルーシブデザイン工房 代表理事)
墨田区の委託を受け、「多世代交流と相談の場」として区内3か所で開催している地域福祉プラットフォームでは、3月14日(火)、15日(水)に八広・本所にて地域生活課題講座『当事者とともに考えるひきこもり~事例発表・対話交流会~』を開催しました。
当日は体験発表者として、不登校・発達障害・ひきこもりなど複数の生きづらさを抱え、現在は当事者としての視点や今までの社会経験を活かしながら当事者やそのご家族に対して、全国各地でご講演や支援活動を行っている「一般社団法人 生きづらさインクルーシブデザイン工房」代表理事 大橋 史信(おおはし ふみのぶ)様、世田谷区のひきこもり家族会「世田谷はなみずきの会」の活動に携わっているご家族の方をお招きしました。
体験発表では、参加者との対話を交えながら、これまでご経験されてきたこと、ひきこもりの方の状況や周囲に求めること等についてお話しいただきました。
その中で、「ひきこもりは誰にでもおこりうるもの。そのため”治す”、”改善する”という考えである限りは根本的には解決しない」とのお話や、「家族が苦しんでいると本人も苦しい。まずは家族が吐き出す場を持つ事、家族会などにつながり続けることが大事」とのお話、「監視ではなく、関心をもつこと」、「支援で大事なのはテクニックではなく心」といったお話もありました。
ご参加された方達も大橋様の投げかけや対話を通して、それぞれが抱えてきた思いや考えを話し始めるなど、雰囲気が変わっていった様子が伝わってきました。
終盤には墨田区の職員より、次年度より開始するひきこもり支援事業に係る案内がありました。
ご参加された方達(ひきこもり当事者、ご家族、地域住民など)からは、「話を聞いてとても心を打たれた」、「家族が社会とつながっていけるように自分自身がもっと心を開いて多くの方の話や助言を聞いていきたい」、「こういう場所に足を運ぶことに葛藤がある人もいると思う。そういう人も受け入れて思いを共有することが大事だと思う」といったご意見、ご感想がありました。
講座にご協力くださいました大橋様、世田谷はなみずきの会ご家族の方、そしてご参加くださりました皆様、どうもありがとうございました。
地域福祉プラットフォームでは、今後も地域のニーズや状況に応じたイベントや講座を開催していきたいと思います。
また、普段も区民の皆さんの身近な多世代交流・様々なお困りごとの相談の場として開設していますので、お気軽にお立ち寄りください。
〔開催日時〕①3月14日(火)、②3月15日(水)
※時間はいずれも午後1時半~3時30分頃まで開催
〔開催場所〕
①地域福祉プラットフォーム八広(八広5-18-23八広はなみずき高齢者支援総合センター内)
②地域福祉プラットフォーム本所(本所1-13-4 本所地域プラザBIGSHIP1階)
〔参加人数〕計25名(①11名 ②14名)
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